住宅支援チームフォーレスト

■震災後身体が動き辛くなった事例

避難所で4週間生活。床からの立ち上がりは、何とか可能なレベル。避難所内を杖歩行しようとしても、他者の荷物があり転倒の危険性があってできない。避難所生活では、殆ど寝て過ごしていため身体機能が低下し歩行が不安定となった。自宅に戻ったが以前のように生活できるか不安…

■日常生活事例

震災前は廊下の手すりを利用し何とか介助にて歩行、排泄も自宅トイレにておこなっていた。津波の被害に遭い避難所にて生活する中で筋力低下が進行。立位困難となり、家族による介助負担が増加。介護用ベッド・ポータブルトイレの導入、また、ヘルパーサービスを導入した。

■認知症をお持ちの方の事例

震災後、ライフライン寸断によるＡＤＬ面での混乱強く、トイレの水が流れないこと等から排泄がができなくなった。震災による精神的なショックも大きく臥床傾向が顕著となった。家族に対する確認作業や被害的な言動、暴言が一時的に顕著となり、認知症も進行した。

■震災被害により転居を余儀なくされた事例

津波の被害で震災後、二回の転居。住環境の変化・地域性の変化、震災前まで定期で利用していた通所サービスが変更され、気心の知れた方々とのコミュニケーションが取れなくなり精神的に塞ぎこむ時間が多くなった。また、主治医及び薬剤の変更にともなうＡＤＬの低下など、生活が落ち着くまで約4ヶ月かかった。

■仮設住宅へお引越しされた方の事例

津波により家が流され避難所から娘様宅に２ヶ月滞在。高齢で足腰が弱い事もあり、避難所生活や環境の変化に適応できず、体調がすぐれない日々が続いた。初回訪問のときは、仮設住宅に転居したばかりだった。室内の移動・立ち上がりにも苦慮するほど機能低下をきたしていた。特に入浴に関しては自力でおこないたい意欲はあるが、浴室の段差、浴槽の高さ、洗い場の狭さ、手すりの位置など仮設住宅の環境面での問題も大きかった。

私たちは、生活環境や人的（家族構成など）環境が変化しても、その変化した環境に適応し生活を営んでいく能力があります。ただ、お身体に障害のある方や認知面に障害のある方などは、なかなかその新しい環境に適応することができず、お身体や認知面の低下が進んでしまう場合があります。今回の震災でも急激に生活・人的環境が変わったことで、環境の変化（避難先・仮設住宅・家族構成の変化した家庭）に適応できず、体調を崩したり、身体・認知機能・生活動作の低下をきたしている方が多いようです。また、停電などで吸引器、電動ベッドやエアマットなどが使えなくなった経験をされた方は、今でも停電のときの対応について不安を抱えていらっしゃいます。

■震災後身体が動き辛くなった方への対応

まずは無料相談訪問し身体機能や生活動作を確認させていただきます。状況に応じてどのような内容のリハビリが良いかや、ご自宅で行うリハビリ（訪問）・通所で行うリハビリどちらが効果的かなど提案いたします。また、ご自宅内での動作を確認しますので必要な福祉用具などの提案をさせていただくこともできます。 一日も早く震災前の生活が取り戻せるよう、お手伝いさせていただきます。

■日常生活面への対応

環境の変化に伴う体調不良、身体的機能低下等に対し栄養、排泄、睡眠といった健康面での支援をさせていただきます。医師の指示の基、療養指導を中心に身体状態の観察から御本人様及び御家族様の精神的な支援をさせていただきます。限られた環境の中、専門職が介入することで現状の問題点を一緒に考え共に共感し解決に近づけていきます。

■認知症をお持ちの方への対応

生活環境の激変に伴い、今まで通り地域のコミュニテｲ―が成立しなくなり強い孤独感の中、症状の悪化をまねく例は少なくありません。
介護の大変さはなかなか他人には伝わりません、しかし介護者が健全で気持ちにゆとりをもつ事が大切です。私達は人と人との繋がりを大事に心の通った支援で地域のお役に立たせていただきます。

■震災被害により転居を余儀なくされた方また、仮設住宅へお引越しされた方への対応

仮設住宅ではトイレや浴室などに高い段差などがあり、移動するのが困難になる事例が出ています。転居などによる住環境の変化に対して、弊社では、看護師・理学療法士・作業療法士・福祉用具専門相談員らが協力し、安心して生活できる環境の提案をいたします。お困りの方がいらしゃりましたらご連絡ください。