震災直後の活動から確かな明日に向けて


震災直後の混乱の中、暗中模索で私たちは活動を始めました。
全職員の安否確認がとれ、自宅が津波の被害を受けた職員や避難所に避難していた職員などいる中、集合できる職員は岩切事務所に集合し、お客様の安否確認を開始し始めました。電話が繋がらない状況のため、動ける職員総出で一軒一軒お客様宅を訪問し再会を喜びながら安否確認を実施していきました。


見えてきたこと…そして動いたこと…

安否確認が進むにつれ、褥瘡の悪化に至っているお客様が散見されるようになりました。
これは看護のお客様のみならず、訪問看護7-Ⅱ(リハビリ)・福祉用具をご利用のお客様でも同様のことでした。後の考察では停電によるエアマットの不使用、食事の内容・水分摂取量など環境の変化に伴うことが関与していると思われました。そこで私たちは会社全体で緊急時評価表を作成し、リハビリ・福祉用具のみのお客様に関しても看護師が同行しスクリーニングを実施し褥瘡が悪化した場合などは早急に看護師の訪問に切り替えさせて頂きました。このような活動をしていくなかで、今まで以上に社員全体の連携が自然ととれるようになっていることに気づきました。

加えてフォーレスト全体が連携し活動する中で、通常のサービス提供エリア外からもご相談をいただくこともあり、緊急対応として訪問させて頂きました。  また、リハビリに関していえば、このような未曾有の災害の直後で「サービス再開を希望される利用者様は少ないのではないか…」と思っておりましたが、訪問・通所ともに7割以上のお客様が3月末には再開となり、私達が思っていた以上に必要とされていた事に感激いたしました。  

まだまだ、多くの方々は避難生活をしております。
知人宅・避難所・仮設住宅・他の地域へ転居等など…担当させていただいている方も、遠く離れたところにお住まいになりました。
お話しをすると 『家の近所はどうなっている?○○スーパーやってる?○○さん元気?』とご質問されます。住み慣れた地域に『戻りたい・生活したい』というお気持ちが強く伝わってまいります。


確かな明日に向けて!

このように震災の中で試行錯誤しながら私たちは、今まで以上に各専門職との連携融合を強めることができました。
そして、今後の災害に備えるべく、当ステーション・通所介護事業所では【緊急時行動マニュアル・被災時安否確認レベル・災害ニーズ評価表】を新たに作成し災害時には今回のように混乱することなく迅速に適切な行動がとれるようにしています。日々、活動は進行中です。


一緒にこれからを考えていきませんか?
  • これ以上の犠牲を生まないために…
  • 危機に対し落ち着いて行動するために…
  • お客様が安心して過ごせるために…
  • 私たちのできることを果たすために…
  • 地域の皆様のお役に立てられるように…
確かな明日作戦 実行中
今後の災害時の対応に向けたデータ集積

地震直後より、最低限必要な情報を1枚の用紙に集約した【緊急時評価表】を作成。さらに【緊急時行動マニュアル】も作成し、速やかに利用者様の身体の状態・住環境・ライフラインの状態がチェックできました。
上記の経験を活かし、【被災時安否確認レベル】・【災害ニーズ評価表】を新たに作成しました。これらにより、今回の震災におけるデータの集計・分析を実施し、これからの災害時に混乱することなく、迅速に適切な行動がとれるようになっております。


看護部・リハビリ部を統合 フォーレスト福祉用具貸与事業所との連携が常に取れる組織体制

お客様をはじめ、より多くの地域の皆様と情報交換や相談が、いつでも気軽に出来るように事業所内の組織体制を変更いたしました。
今回リハビリをご利用のお客様で「脱水・低栄養・褥瘡」などのリスクのあるお客様には看護師との同行訪問を実施しました。医療処置が必要と思われたお客様に関しては、ご本人・ご家族様・ケアマネジャー様・主治医の許可を頂き看護師の訪問に切り替えました。
また、褥瘡のリスクのあるお客様には適宜、耐圧分散機能を持つマットレスへの交換・その他、福祉用具の臨時の提供や介護用品・オムツの配達販売も行いました。
当ステーションでは看護・リハビリ・福祉用具との連携を密にとり、これからも適切なサービスがご提供できるよう致します。


福祉用具貸与事業所の新たな活動


発電機や手動吸引機を用意したことはもちろん、フォーレストスタッフは一丸となり福祉用具の復旧にも迅速に対応いたします。

《停電時対応》
★電動ベッドの対応:緊急対応方法として、ベッド固定用ピンの解除を訪問スタッフと同行し行ってまいります。また、弊社では【インバーター内蔵式発電機】をご用意いたし、停電により動かなくなった背あげ機能を発電機を使用してフラットな状態にいたします。
*電圧変動に神経質な精密機器にも、安心してご使用できる発電機です。
★電動エアマットへの対応:マット内の空気が抜けきる前に耐圧分散機能を持つ特殊素材のマットレスへの変更をいたします。
★吸引器への対応:弊社では2機種を試し、一般的な足踏み式が体重の軽い介護者様では操作困難な事がわかりました。そのため弊社では、手元で吸引の調整・確認ができる【手動式吸引機】を推奨・ご用意させていただきました。
★発電機の有効活用:様々な電気機器の【緊急対応用外部電源】として活用してまいります。

《生活用品の備蓄》
★排泄用品:【オムツ・パッド】は2週間分以上の【備蓄】を致しました。
★嚥下困難な方の水分補給と介護食:水分と栄養補給も重要。水道が復旧されていないお客様には飲料水と栄養補助食品もご提供致しました。また、救援物資として届いた【ジェルタイプ飲料水・ゼリー食・介護食】もお渡しすることが出来ました。
これらをもとに今後も必要な商品をご用意しご提供してまいります。
★その他:ゴム手袋・お尻ふき・ウェットテッシュ・ドライシャンプーなど、災害時に役立つ商品もご用意いたしております。
  様々な商品の安定した【入荷】と十分な【備蓄】がございます。

フォーレスト福祉用具貸与事業所の案内はこちら

3.11 あの日あの時

■生活は落ち着きを取り戻しているのか…?

あの大震災から約半年が経過しました。瓦礫は大分減り、道路も舗装され、地割れ等も目立たなくなってきています。ライフラインの復旧・物流の回復のため物資にも困らなくなり地域の復旧は進んできているように見えます…  しかし、本当に生活は落ち着きを取り戻しているのでしょうか?私たちは日々の活動で、地域や利用者様のお宅を訪問させていただいていると、私たちの地域において様々な問題が生じていることに気づかされます。


■日々の臨床現場で感じていること。

震災後まもなく私たちは「何か変だな」と違和感を持ち始めていました。弊社の事務所内では、看護師・理学療法士・作業療法士・福祉用具専門相談員らが日々の臨床現場に関する話を取り交わしています。その会話の中から地域や利用者様の変化を「はっきり」と感じるようになって来ました。利用者様の中には震災後から徐々に体調が悪くなってきたとおっしゃる方も多いように感じます。


■利用者様の現在の状況を調査・分析しました。

今回の震災は地域の「かたち」を変え、介護現場や利用者様を取り巻く環境をも変えてしまいました。その中で、フォーレストでは各専門職が連携し「お身体に障害を持つ方々・介護をされているご家族様達へ何ができるのか。どうすればお役に立てるのか…」を考えながら日々活動しています。  まずは、「わたしたち」ができることを提示させていただく事から始めたいと考えています。その一環として震災から半年で利用者様の状況がどのように変化したかを「調査・分析」しました。見開きをごらんください。


これからの対応

震災時の対応として最低限必要な情報を1枚の用紙に集約した【利用者様緊急時評価表】を作成。さらに【緊急時行動マニュアル】も作成し、速やかに利用者様の身体の状態・住環境・ライフラインの状態がチェックできるようにしました。また【災害時安否確認レベル】・【災害時ニーズ分類評価表】を新たに作成しました。これらにより、今回の震災におけるデータの集計・分析を実施し各事業部が災害時に混乱することなく迅速に適切な行動がとれるようになっております。先の台風時は宮城県でも停電の恐れがありましたが、上記の行動マニュアルにそって、訪問事業部では、呼吸器及び吸引器を使用の利用者様への電話連絡、福祉用具事業部ではエアマットご使用の利用者様全員へ停電時の対応、体位交換の方法等について電話連絡をおこないました。



この半年フォーレストでは電動吸引器を使用している利用者及び関係各所に手動式吸引器の推奨をしてきました。必要とされている多くの方々に手動吸引器を通して安心、安全を届けたい想いで県の指導の下、看護師が直接指導するという方法で対応してきました。
実際在宅の現場では物の存在は知っていたが入手方法が分からず、この度の当社の取り組みに心から感謝して頂き労いのお言葉を頂く場面も数多く見られました。
今後も私共はこの取り組みを継続し心の通った支援で安心、安全をより明確にしていきたいと考えております。フォーレストでは、2機種試し、現在一般的に使用されている足踏み式は、体重の軽い介護者では操作が困難でした。そのため現在弊社推奨は、手元で吸引の調整・確認ができる(手動タイプ)で価格も安価です。「実物を見てみたい。」「使い方を知りたい。」というお客様はどうぞご相談ください。

避難所で4週間生活。床からの立ち上がりは、何とか可能なレベル。避難所内を杖歩行しようとしても、他者の荷物があり転倒の危険性があってできない。避難所生活では、殆ど寝て過ごしていため身体機能が低下し歩行が不安定となった。自宅に戻ったが以前のように生活できるか不安…


■ベッドへの対応

ベッドの復旧として発電機を使用しフラットな状態にお戻しいたします。今回フォーレストで準備した発電機は「インバーター内蔵式」のものです。*電圧変動に神経質な精密機器にも安心してご使用できる発電機です。


■エアマットへの対応

マット内の空気が抜けきる前に耐圧分散機能を持つ特殊素材のマットレスへの変更をいたします。


■排泄用品

【オムツ・パッド】は2週間分以上の【備蓄】を致しました。


■保清に関する商品

ゴム手袋・お尻ふき・ウェットティシュー・ドライシャンプーなどもご用意いたしております。


■嚥下困難の方の水分補給

ジェルタイプ飲料水・ゼリー食】をはじめ様々な【介護食・とろみ剤】をご用意いたしております。


~お困りな時・・不安な時・・ご連絡ください~

「震災後、思うように動けなくなってきた.…」「介助する量が多くなってきた気がする…」「認知症が進んだかも…」「新しい住居(仮設住宅・アパートなど)では動き方が分からず動くのが怖い…」 「停電になった時に吸引器が使えなかった…」「電動ベッドやエアマットも…また停電になったらどうしたらいいか不安…」フォーレストでは、看護師・理学療法士・作業療法士・福祉用具専門相談員が協力し、環境の再設定や介護手法の伝達・などをご提案いたします。

震災事例とデータ

「確かな明日作戦」実行中!!

サテライトケアセンター仙塩 居宅介護支援事業所

TEL.022-346-8200 FAX.022-346-8201

サテライトケアセンター仙台東 居宅介護支援事業所

TEL.022-288-3370 FAX.022-288-3371
お問い合せ、ご相談はこちらでも承っております。